吹き抜けで明るいお家に!吹き抜けのある注文住宅のメリット・デメリット
注文住宅で人気を集めている吹き抜け設計。リビングや玄関に設けることが多く、開放的でおしゃれな空間を演出してくれます。この記事では、そんな吹き抜けのメリット・デメリットをご紹介します。吹き抜けの特徴をしっかり理解して快適な住まいを実現しましょう。ぜひご一読ください。
吹き抜けとその効果とは
おしゃれなイメージのある吹き抜けのある家。しかし、吹き抜けはデザイン性だけでなく、多彩な機能も持ち合わせています。この記事では、そんな吹き抜けの魅力を4点ご紹介します。
自然光を取り込めて明るい
吹き抜け空間は窓が広かったり、2階に窓を設置したりするため、通常の家よりも自然光を多く取り込めます。また、照明器具などをつけなくても明るいため、電気代の節約にもつながるでしょう。
狭い土地や隣家が近い土地に家を建てる場合は、光を取り込めるか不安です。そんなとき、吹き抜けを採用すれば、自然光を取り込んだ明るい家づくりを実現できます。
広くて開放的
吹き抜けは天井部分が高いため、開放的な空間を演出できます。壁も少ないため、狭小住宅でも視覚的に広く感じられるでしょう。
また、吹き抜けがデザイン性の高い空間に見えることも魅力です。天井の照明やシーリングファンにこだわれば、個性を表現できます。
コミュニケーションが取りやすい
吹き抜けのある家は、家全体の空間がつながっているため、コミュニケーションが取りやすいです。1階にいる人と2階にいる人が会話することもできるでしょう。また、音が響きやすいので、家にいれば常に家族の気配を感じられるのも魅力です。
風通しがよい
あたたかい空気は下から上へと移動します。そのため、1階から入ってきた空気が2階へ上り、2階の窓から外へ排出されるといった風の流れをつくることも可能です。さらに、シーリングファンを吹き抜け空間の天井に設置すれば、より効率的に空気を循環させられます。
吹き抜けはデメリットも多い?
吹き抜けにはたくさんの魅力がある一方で、デメリットもあります。しかし、デメリットを押さえて対策すれば、快適な空間を実現することも可能でしょう。ぜひチェックしてみてください。
掃除やメンテナンスが大変
吹き抜けのある家は全面ガラス張りであったり、高い位置に窓があったりします。そのため、ほかの家よりも掃除が大変でしょう。高所用の掃除用具を購入したり、はしごを立てたり、プロの業者に依頼したりすることが必要です。
また、吹き抜け部分に設置したシーリングファンや、照明のメンテナンスも行わなければならないことも、心に留めておきましょう。
光熱費がかかる
吹き抜けは明るいため、照明器具にかかる電気代を抑えられます。しかし、同時に吹き抜け空間は室温調節が難しく、冷暖房を使うことになるため、光熱費が高くなる傾向があります。
さらに、高低差のある空間では、あたたかい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまるため、夏場は2階が暑く、冬場は1階が冷えるようになりがちです。
吹き抜けがあっても快適に過ごすためには、空気を循環させるため、シーリングファンを設置したり、1階に床暖房を設置したりするなどの工夫が必要でしょう。吹き抜け空間にカーテンやロールスクリーンで、仮の天井をつくるのも一案です。
紫外線が気になる
吹き抜け空間は窓が広いため、太陽の光が差し込みます。明るいことは吹き抜けの魅力なのですが、同時に紫外線が気になる人もいるのではないでしょうか。そんな人には、吹き抜け窓をUVカットガラスにすること、UVカットフィルムを窓に設置することをおすすめします。
においや音が広がる
吹き抜けは空間がつながっているという一体感があるものの、同時ににおいや音が広がりやすいという特徴もあります。たとえば、1階の話し声が2階や3階へも響いてしまうなどです。音が気になる人は吸音材を設置したり、においが気になる人は換気扇を設置したりするなどして、対策することをおすすめします。
その他のデメリット
吹き抜けのある家には、ほかにもデメリットがあります。たとえば、2階スペースが狭まることや、地震の揺れに弱くなる可能性があることです。不安なく快適に住めるように設計会社とよく相談しましょう。
また、吹き抜けをつくる方角によっては、吹き抜け窓に結露が発生しやすく、その結果カビが生えてしまうこともあります。そのため、吹き抜けをつくる際はその土地の気候や日当たりなどを十分に考慮してください。
吹き抜け設計の施工費は?
注文住宅での吹き抜け施工費の相場は、2坪で100万~150万円です。そして、これに壁や廊下などのレイアウトにかかる費用や断熱対策の費用、シーリングファン・照明を設置する費用が追加でかかり、総額200万円ほどかかるといわれています。
しかし、吹き抜け設計の施工費用は、業者やレイアウトによってさまざまです。そのため、依頼予定の設計会社や施工会社に相談し、慎重に検討することをおすすめします。
エアコンを選ぶときは注意が必要
吹き抜けのある家は、どうしても冷暖房の効率が下がってしまいます。そのため、エアコンを選ぶときは以下のことに注意してください。それは(1)畳数が2~3畳上のエアコンを選ぶこと、(2)床下エアコンを選ぶこと、(3)できれば床暖房と併用することです。吹き抜け空間の特性を理解し、快適に過ごすためのエアコンを選びましょう。
今回は、吹き抜けのある家のメリット・デメリットを取り上げ、吹き抜け施工費の相場やエアコンを選ぶ際の注意点をご紹介しました。吹き抜けは、天井が高く窓も広いため、開放的で明るい空間を演出できるのが魅力です。ほかにもコミュニケーションが取りやすいことや風通しのよいことがメリットに挙げられます。また、デメリットには、掃除やメンテナンスが大変であることや光熱費がかかることなどが挙げられるでしょう。吹き抜け設計には2坪でおよそ200万円かかるといわれています。吹き抜けのある家は冷暖房の効率が低いため、エアコンを選ぶ際は以下のことに注意してください。吹き抜けのメリットとデメリットを正しく把握し、家を建てる際の参考にしてみてください。