注文住宅でよくある予算オーバー原因やコストダウンの方法について解説!

公開日:2022/12/15   最終更新日:2023/04/17


マイホームを手に入れようと考えたときに、自分の理想を取り入れられる注文住宅の購入を検討する方も多いでしょう。しかし、気になるのは費用です。多くの方には予算があるはずです。本記事では注文住宅で予算内に収める方法や、コストダウンのコツを解説しているため、ぜひ参考にしてください。

注文住宅でよくある予算オーバー原因

注文住宅では予算オーバーすることが多く、その原因は大きくわけて5つあります。

土地の情報不足

もし、希望の土地を購入できたとしても、実は地盤改良が必要な場合があります。事前に地盤改良について考慮していないと、大幅に予算オーバーしてしまいます。土地が広ければ広いほど改良工事費用がかさみます。まずは土地探しの段階で、しっかりと情報収集することが重要です。

設備費用を把握していない

注文住宅では、すべての設備が自由に選択できますが、設備ごとにいくらかかっているのかを把握していないと、簡単に予算オーバーします。トイレやキッチンの設備、壁紙、窓枠など予想以上に高額なものがあるので注意が必要です。太陽光発電や床暖房などのオプション選択にも自由がありますが、どのくらい費用がかかるのか事前に調べておくとよいでしょう。また、近年は材料費の高騰があるので、直近の各種材料価格の動向を調べておくのがよいでしょう。

建築費以外のコストを考慮していない

注文住宅では、建築費のほかに、かかるコストがあることを知っておく必要があります。知らないと、思わぬ予算オーバーとなります。建築にかかる費用のほかに、外構工事やエアコン工事費などの付帯工事費や不動産取得税をはじめとする各種税金、住宅ローン手数料など諸費用がかかります。諸費用は、総費用の5~7%、付帯工事費は総費用の15~20%かかるので、予算に組み入れておきましょう。

コミュニケーション不足

担当者との打ち合わせは複数回行います。打ち合わせのたびに希望がふくらみ、気が付いたら予算オーバーしていたということになりかねません。担当者には、事前に予算や家づくりの譲れないポイントを伝えておくと、優先順位にあわせ、予算の範囲内で提案してもらえます。

コスト意識の低下

注文住宅を購入するときは、心が高揚しがちです。あれもこれも希望をかなえたくなります。一生の最大の買い物だからといってこだわりすぎると、あっという間に予算オーバーします。家づくりの優先順位をしっかり決め、こだわる個所をいくつかに絞る必要があるでしょう。自分の心理状態をコントロールするためにも、即決せず、持ち帰って検討するというのも一つの方法です。

注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニック

予算オーバーしてしまったときに、どこを見直せばよいのでしょうか。できるだけ建築コストを安く抑えるためのテクニックをご紹介します。

ローコスト住宅の住宅メーカーを探す

住宅メーカーによって、注文住宅の価格に数百万円の単位で大きく差が出ます。注文住宅のコストダウンのテクニックをいくつ使用しても、この価格の差を詰めることはできません。コストをできるだけ抑えたい場合は、住宅メーカー選びがもっとも重要です。

間取りや構造を見直す

延床面積が大きいほど高くなります。3階建てから2階建てに変更すると床面積が減り、コストダウンできます。また、同じ2階建てでも、1階と2階がほとんど同じつくりをした総2階建ての家はさらに低コストです。

なお、家の形は、凹凸のない正方形や長方形などシンプルな形のほうが節約できます。部屋数は多いほどコストがかかるため、最低限の部屋数でシンプルな間取りにすることも重要です。風呂、トイレ、洗面、キッチンなどの水回りを1か所に集めると、給配管設備の節約ができます。部屋は和室より洋室のほうが、工事費はかかりません。

こだわりがなければ和室を作らないというのも一つの方法です。窓やドアの数も多いほどコストがかかるため、最低限の数にするとよいでしょう。窓が少ないほうが住み始めてからの空調コストの削減効果も期待できます。

設備・オプションを見直す

オプションはつけるほどにコストがかかります。床暖房など後付けできるものを入れなければコストダウンできます。また、キッチンや浴槽をオーダーメイドにせず、メーカー既製品のシステムキッチンやシステムバスを取り入れると節約できます。このとき、住宅メーカーがすすめる設備を選ぶとさらにコストダウンできます。

施主支給する

注文住宅を建てるときに、自分で購入した建材や設備を用意して取り付けてもらうことを施主支給といいます。照明やエアコンなどを家電量販店などで購入するとコストダウンにつながります。ただし、工期に間に合うように余裕をもって用意しましょう。

予算オーバーしたら削るところは

いざマイホームを建てるとなると、つい希望を盛り込んで予算オーバーしてしまいがちです。予算オーバーしてしまったら削っていくしかありませんが、こだわったほうがいい部分まで削ると「満足いくマイホーム」とはいかなくなってしまいます。
今回は、予算オーバーした時に削るところをどう決めるか、そのポイントを紹介するので、マイホームを建てる時の参考にしてみてください。
まず「ここだけはこだわりたい」「ほかの設備のランクを落としても譲れない」という優先順位を考えてみてください。お金をかけたい部分が決まったら、それ以外のところで予算を削減できないか確認します。

自分で購入できるものを探す

エアコンや照明設備は、建築時に施工会社に依頼するのが普通です。家の完成と同時に使える状態になっているので楽ですが、家電量販店などで売られている価格よりは割高です。
自分で購入して取り付ければコストダウンが期待できます。価格もそれなりにするものなので、クレジットカードなどのポイントもつけられてお得です。

建物の形や間取り

屋根の形をシンプルなものにする、床面積を減らす、窓の数を減らす、和室をやめて洋室のみにする、などの工夫で必要な壁や建築費用を削減できないか考えます。しかし、あとから増やすのは難しい部分でもあります。まずはほかのものを削れないか考えてみて下さい。

設備や性能のランク

キッチンや浴室は、設備をオーダーメイドにこだわると予算が高くなりがちです。「どうしても譲れない」という機能以外は、既製品のものを使うことを検討してみましょう。既製品は万人受けするように作られているものなので、一定以上の機能は備わっています。

後付け可能なもの

フェンス、門や植木などの外構部分は、あとからでも簡単に付け足し可能です。「こだわりたいけど予算オーバーになってしまう」という場合は、資金が確保出来たら追加で施工依頼することも積極的に考えてみてください。

「ちりも積もれば山となる」という言葉通り、色々な部分にこだわるとあっという間に予算オーバーしてしまうのが家づくりです。削る場合のポイントは、優先順位をはっきりすることと後回しにできるものは焦らずに後付けにすることです。

用意できる予算内で、できる限り理想の家に近づけるためにも、オプションや追加オーダーは本当に必要なのか、標準仕様ではだめなのかを考えてみてください。

予算オーバーした場合でも削らないほうがよい箇所

予算オーバーしても、削らないほうがよいものがあります。まずは断熱材です。断熱材のグレードを下げると、夏は暑く冬は寒い家になってしまうかもしれません。住み始めてからの光熱費にも関わるので、断熱材は品質のよいものを選びましょう。

また、地震の多い日本では耐震にかかわる柱や梁のコストは削減せず、頑丈なものを使用することをおすすめします。そのほか、安全安心に暮らすためのセキュリティオプションは削らないほうがよいでしょう。

まとめ

注文住宅では多くの人が予算オーバーしがちです。費用は何にどれだけかかり、どこを優先して家づくりをするか、充分に考えておく必要があります。予算内に収めるためのコストダウンだけではなく、その後の住みやすさや安全性を考慮することが大切です。注文住宅購入の際は、担当者とよく相談しながらよりよい家づくりをしましょう。

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